国民税制研究 第2号【オーストラリア税制 特集】

国民税制研究 第2号pdf-icon

2015年JTIオーストラリア税務実務視察研修報告書/オーストラリア現代税法入門塾:Report of JTI Mission to Observe Australian Tax Practice/Modern Australian Taxation Law Primer

国民税制研究所(JTI)は、2015年9月19日(土)~9月26日(金)まで、オーストラリアの税制および税務実務について研究するために、海外視察研修を実施しました。オーストラリアは、税額票(tax invoice)方式の消費税(GST)を採用するとともに、逆進対策には軽減税率ではなくゼロ税率を幅広く採用しています。加えて、税理士(tax agent)制度もあり、かつ番号制(TFN、ABN)を採用しています。今回、オーストラリアに赴いたのは、こうした同国の税法制の特質や運用の実情をつぶさに学び、グローバルな視座から日本が抱える税制や税務実務上の重要な課題に対応するためのヒントを得るためです。

国民税制研究第2号は、この2015年9月にJTIが実施したオーストラリア税務実務視察研修の成果を盛り込んだ研究報告書です。内容的には、◆オーストラリアの税制と税務手続の概要、◆税額票方式の消費税(GST)とゼロ税率を採用した逆進対策、◆複数番号制による番号付き納税者情報の保護対策、◆共通番号や番号ICカード不要のオーストラリアの電子政府構想(myGov)、◆電子申告(e-Tax)より進化したスマホ申告(myTax)、◆納税者が主役の税務専門職制度、◆納税者本位の課税庁(ATO)のサービス体制、◆税務専門職法人の視察、◆二階建ての年金制度などからなります。

オーストラリアの税法制や税務実務については、これまで、日本語で書かれたしっかりした研究書や実務書もない状態でした。第2号は、『オーストラリア現代税法入門塾(Modern Australian Taxation Law Primer)』のような内容になりました。本号は、わが国の税の学会や実務界にとり現代オーストラリア税法制や税務実務を精査するうえで貴重な資料となるものと確信します。

《Contents in English》
®JAPAN TAX JOURNAL No.2
Kokumin zeisei kenkyu

Report of JTI Mission to Observe Australian Tax Practice
【Preface】
 Koji Ishimura
【Welcome Speech】
 Mandy Shircore
【Chapter I】 Lecture: An overview of  the Australian tax system and tax procedures
 Justin Dabner
【Chapter II】 Lecture: An overview of  the Australian GST system
 Van Le
【Chapter II-A】 Article: Election to use simplified GST accounting methods
【Chapter III】 Article: How the TFN and ABN operate in Australia
【Chapter III-A】Article: A closer look at e-Government: An Australian-Japanese      comparison
【Chapter IV】 Lecture: Modernisation of the ATO’s taxpayers’ service: myGov and myTax
 Graham White
【Chapter V】 Article: Tax agents system: Recent reform of the tax profession in Australia【Chapter VI】 Report: Visit to Crowe-Horwath (Aust) Pty Ltd in Townsville
【Chapter VII】 Lecture: Superannuation
  Kim eikle
【Editor’s Note】
 Shozo Tsujimura
【Materials】  ● Tour timetable  ● List of tour participants

© JAPAN TAX INSTITUTE, JTI
(Kokumin-zeisei-kenkyusho)
Yokohama, Japan

現代税法入門塾〔第8版〕

2016年4月【会員著書〔新刊〕紹介】
現代税法入門塾〔第8版〕
石村耕治 編
現代税法入門塾〔第8版〕
(清文社、2016年4月)
A5判 864頁、 ISBN978-4-433-363856-6  3,800+税)

 《内容目次》
Part1 税法の基礎知識を学ぶ
Part2 租税実体法(実体税法)を学ぶ
Part3 くらしに身近な所得税法をくわしく学ぶ
Part4 国際税法を学ぶ
Part5 租税手続法(手続税法)とは何か
Part6 租税救済法とは何か
Part7 租税制裁法とは何か

国際課税の新展開

2015年10月【会員著書〔新刊〕紹介】
国際課税の新展開

日本租税理論学会 編  《租税理論研究叢書25》
国際課税の新展開
(財経詳報社、2016年4月)
A5 217頁、ISBN 978-4-88177-421-23,0242,800円+税)》

2014年11月2日・3日にわたり東京中央大学後楽園キャンパスで開催された日本租税理論学会第26回研究大会での、シンポジューム「国際課税の新展開」での問題提起論文および討論ならびに個別報告を収録した研究叢書。

《内容目次》
〇基調講演 リーマン・ショック後の国際租税制度と国際金融システム改革~タックス・ヘイブンとその存在がもたらす世界金融危機について
〇シンポ報告 居住地国課税原則をめぐる社会の変化と住所概念の現代的意義/電子商取引と国際二重課税/租税条約の適用を巡る理論的な問題点~平成26年度税制改正(AOAに基づく帰属主義の導入)後の国内税法を前提として/会計制度と税制のグローバル化の中での我が国の対応/通商的側面から考える消費税・付加価値税~米公文書からの考察/BEPSと国際課税原則~ハイブリッド・ミスマッチ・アレンジメントを中心に/討論 国際課税の新展開)
〇個別報告 ドイツOrganschaft(連結納税制度)の最近の改正/法人株式控除制度にみる英国の配当所得課税における新たな展開/滞納者の預金差押えと滞納処分の執行停止~二つの勝利裁判を鑑定)